江戸から続く食文化と世界中の料理が楽しめる「食」

「明治・大正時代に描かれた東京の島の魚・江戸東京野菜」

江戸から東京へ、現代によみがえった伝統野菜
江戸時代から東京では、大根や人参などの根菜類や小松菜などの葉菜類など、さまざまな野菜が栽培されてきました。昭和50年代には、農地の減少によって食卓から消えつつありましたが、再び注目され「江戸東京野菜」という名前で流通。東京都内のJAの店舗で購入できるほか、食材に使用した飲食店も増えてきています。
5代将軍・徳川綱吉が栽培を命じたという辛味の強い「練馬ダイコン」、明治時代に馬込村(現在の大田区馬込地区)で生まれたパリッとした食感の「馬込半白キュウリ」、幕末に吉祥寺で栽培が始まった真っ白な「東京ウド」など、現在までに48品目が登録されており、その普及が進められています。
島しょ地域を中心に豊かな海の幸に恵まれた東京
徳川家康が関東に入国して以降、東京湾の漁業は発展を続けてきました。江戸時代には、カレイやアイナメ、クルマエビ、赤貝をはじめ、さまざまな魚介類が収穫されていたことがわかっています。近年の東京の水産業は、多摩川・荒川水系から沖ノ鳥島に至る広大な水域で営まれており、特に伊豆諸島や小笠原諸島周辺の島しょ海域は、わが国でも有数の好漁場。キンメダイを筆頭に、アジやトビウオ、カツオ、カジキといった魚類のほか、イセエビやテングサなども漁獲され、東京の水産業の中心的な地位を占めています。また、東京内湾での漁業は現在も盛んに行われており、アサリやアナゴなどは「江戸前」ものとして人気があります。

「江戸東京野菜・東京の島の魚を使った料理」/調理:東京マイスター 日本橋ゆかり 野永喜三夫

東京に集う豊かな食材と世界の味
江戸東京野菜や多様な魚介類に代表される、新鮮で豊かな食材に恵まれた東京。最近では、東京産の食材を積極的に使用している都内の飲食店が、「とうきょう特産食材使用店」として地産地消の推進活動に取り組んでいます。東京でとれた農林水産物の魅力を広める本活動の登録店舗は、平成30年(2018年)2月には358店まで増えています。 また東京には、寿司や天ぷらといった日本料理だけでなく、フランス料理やイタリア料理といった世界の味に至るまで、バラエティー富んだグルメが集結。フランスのミシュラン社から出版されている、レストランや宿泊施設を紹介する著名なガイドブック『ミシュランガイド』でも、東京で食べられる料理のクオリティーの高さは世界有数と評されています。